先日、この夏アドフォクスで参加する「青梅まちゼミ」のことについて簡単にご案内しました

この記事でご紹介した2つの講座のうちの1つ、ぜひ小中学生に受講して欲しい「バイノーラル録音」の講座について、今日は一歩踏み込んでお話しします。

バイノーラル録音とは「ステレオ録音方式の一つで、人間の頭部や、その音響効果を再現するダミー・ヘッドやシミュレータなどを利用して、鼓膜に届く状態で音を記録することで、ステレオ・ヘッドフォンやステレオ・イヤフォン等で聴取すると、あたかもその場に居合わせたかのような臨場感を再現できる、という方式」出そうです(Wikipediaより)。

みなさんの中にもお好きな方がいらっしゃるかもしれませんが、ASMR動画の録音にもこの方式が使われることがあります。

ASMRとはなんでしょう?

 

ASMRは「エー・エス・エム・アール」と読み、「Autonomous Sensory Meridian Response」の略です。

[Autonomous]は『自律』、[Sensory]は『感覚』、[Meridian]は『絶頂・頂点』、[Response]は『反応』という意味なので、日本語に直訳すると『自律感覚絶頂反応』と言うことになりますが、無理矢理感がありますね(笑)。

もう少し説明します。

聴覚や視覚など、人が五感を通じて脳に刺激を受け、それによって感じる「心地良い」「脳がゾワゾワする」といった反応や感覚のことを指します。一般的には特に聴覚に関係する反応のことを言うようです。

 

ASMRは、子どもたちの間などでは「音フェチ」とも呼ばれていて、YouTubeなどにもたくさんの動画がアップされています。音によって癒やしや快感を得るなどの目的で作られているものや、睡眠導入用の動画などもあるようですが、本当にたくさんあって、ただ音を楽しんだり味わったりするだけではない、いろんな工夫がなされた動画がたくさんあります。(※2022年6月になってYouTubeでは未成年の出演するASMR動画に規制がかかっています)

わたしの子どもたちもASMRの動画が好きで、たまに見ています。子どもたちに教えてもらったものも含め、いくつかご紹介しますね。ちなみにこれらはバイノーラル録音ではありません。

 

まずはスライムを使ったASMR動画を投稿しているチャンネル。
いろいろなスライムを作ったり、そこにラメなど様々なものを混ぜたり、サクサク音のするメラミンスポンジを包丁で切ったりなど、とにかくスライムを使って楽しく遊び倒しているチャンネル。目にも美しいし、よく思いつくなあと感心してしまうようなアイディアに溢れています。
子どもってなぜかスライムが大好きですよね。その辺りの心を上手く掴んでいるなあと思います。
この動画ではスライムにシェービングクリームを混ぜたりしています。

 

お次は本当に多岐にわたるものを開封動画のように紹介しながら爪などでタップしたり・・・・と言うチャンネル。

その中からご紹介するこちらは、パソコンのキーボードの音をいろいろ楽しむ動画。

さらにすごいなあと思うのは、同じチャンネルのこちらの動画なんですが、これ、ただのASMRではなく、別で録音した音を動きに当てると言う手法です。発想もすごいなあと驚きますし、動きと音をここまでぴったり合わせるには編集にかなり手間がかかると思いますし、仕事が丁寧だなあと思います。

 

このように、今やASMRは一つのエンタメになっていて、その内容はただ臨場感のある音を聴かせるだけではありません。ASMRは手段の一つに過ぎなくて、それを使って何を表現するかと言うところまで来ているんだなあと思います。

 

今度のまちゼミでは、ASMR動画の撮影にも使われるバイノーラルマイクを使って身近なものを撮ってみようと思っています。

次のブログでは、そのバイノーラルマイクについて、どんな仕組みになっているのかを簡単に説明したいと思います。